漆刷毛の使い方 |
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漆刷毛の使用方法と仕立て方は、産地の特色、使用する漆、気候、制作するもの、目的など各人のやり方によって、とても違いがあります。 これが正解、というものは存在しません。けれど、目安がないと困ります。 350年間代々伝わるやり方、そしてわたくし自身が全国を回って聞き、調べた40年間の一応の標準を載せますのでご参考にして、工夫してみてください。 ここに掲載した方法よりさらに詳細な使い方パンフレットもご用意してございます。 こちらから ご請求ください。 無料進呈 Copyright (c) 記事 言い回し表現の営業目的の転載不可 近年、SNSゲリラ営業目的の無断転載多発の為、無粋な記載お許しください
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切り出し方 |
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■ 使い古しの部分を根本から鋸で切り落とします。 ■ 塗師屋包丁・小刀・鑿・小型の鋸などの刃物で刷毛先の三角にする部分の長さの板を上下とります。 ■ つまみ台(木製の台)の上で刷毛先の尖った三角の部分を刃物を使って形作ります。漆刷毛師のわたくしは鉋刃を使っています。便利で早いですよ。カッタ−はうまくいきません。 グラインダ−もうまくいきませんね。 最初からこの工程を全部、砥石で摺ってこの形を作ろうとすると、毛がくずれ てでこぼこしたり 、時間がとてもかかります。 ■ 刷毛先の毛足の長さを決めて、再度、板に切り込みをいれて、はじき取ります。 |
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たたき方 ほぐし方 |
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■ 毛先の横の部分の板(へり木、と云います)を小刀、小型の鋸で切り取ります。 ■ つまみ台の上に毛先を乗せて、金槌で叩いていきます。※1 ■ 叩いていくと、段々固まっていた毛先がほぐれていきます。 ■ ほぐれたら、刷毛先の中に入っている麦漆のゴミを全部出すために、ゴミ出し作業を行います 塗っていてゴミが出やすい、という不具合で刷毛に原因があるときは、この作業が完全にできていない、ということです 。ぜひとも丁寧にお願いいたしますね。 ※1 金槌はホ−ムセンタ−で販売している通常のもので大丈夫です。但し、このままご使用になると角が付いている為、毛が切れてしまいます。抜け毛が出て困ると云われたことがありますが、この事が原因の場合もございました。 ご使用前に、サンドペ−パ−で 丁寧に金づちの角を丸めてください。これで解決。
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ゴミ出しの洗い方 |
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■ 叩き終わった毛先を石鹸、お湯で左右に動かし洗います。汚れた色になり、ゴミが
どんどん取れてきます。 これを何回か繰り返します。最後にお湯だけで洗って終了です。
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保存方法 |
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■ 使用後は当然のことですが、カシュ−、漆を除去する為に必ず溶剤、油で何度も洗い漆分
やカシュー分を取って下さい。 漆の場合はサラダ油で洗っても良いし、ペイントうすめ液、灯油、ホワイトガソリンでも大丈夫です。 ■最後に植物油 (不乾性油)を少し含ませておきます。 これを忘れたり、揮発性の油ですと毛先が固まってしまい使用できなくなります。油はどこにもあるサラダ油がおすすめ。も ちろんゴマ油など他のものでもOK。固まってしまった、という方からのご連絡も昔はも結構ありましたが、やはりシンナ−、灯油で洗って植物油をつけずにそのまま保存してケースが全部でした。 固まってしまった場合は、新しく切出しする以外、あるいは買い換える以外方法はありませんので、ご注意くださりませ。 ■カシューの場合でも、しばらく使用しないときは軽く植物油をつけておいた方法が良いかと思います。 ご使用の前には必ず溶剤で洗い、ヘラでしぼる作業を数回行ってください。 ■ 数ヶ月以上の長期間使用しない場合は、植物油を含ませてゴミが やクセがつかないようラップで包んでおくと良いでしょう。 但し、固まらないようにと、余分にたっぷり油を付けてしまうと刷毛の中に油が入ってしまうのでご用心。 このさじ加減がちょっとしたポイントかもしれませんね。何回かお試しになりコツを掴んでください。
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